思わず一歩下がる。

「好きな奴が出来たらって話だったよ?
なんで急に?」

そう言ってまた一歩近づいてきた。

でも私はぐっと踏み止まって言った。

「やっぱり…洋君のこと、その…恋愛対象として見れないし、
それに…ほんとに洋君が好きな人とかに失礼だと思うの…
洋君のことは好きだし、デートも楽しかったけど…だけど…ごめんなさい…」

私がそう言うと洋君は髪をくしゃっと握る。

「そんな…俺諦めきれないよ…」