みんなが帰った後、片付けを終えた洋君が教室に来た。

「ごめん、遅くなった」

「ううん、いいの」

しばらく沈黙が続く。

「洋君…」

バクバク鳴る心臓を抑えて口を開いた。

「あのね…もう…別れよう?」

言い切って洋君を見つめた。

洋君は目を伏せた。

「好きな奴…出来た?」

「…ううん。そうじゃなくて…「ならなんで?」

洋君が顔をあげて私に一歩近づいた。