「大の男が女々しいこと言ってんじゃないわよ。それから、海桜にもちゃんと謝りなさよ。私も、あなたも謝っても許されないことをしたんだから。殴られる覚悟で、行きなさい。じゃあね、さよなら」
そう言い捨てて、彼の横を颯爽と通り過ぎた。
もう二度と会うことは無いだろう。
けれどこれで彼が考えを改めることが出来たら、きっといい方向へ変われるはず。
「亜紀っ!」
後ろで彼が、情けないほどの声を出して私の名前を呼んでいたけれど
私は振り向かなかった。
これでいい。これでいいんだ。
私は、もう誰に対しても後ろめたい恋はしない
そう決めたんだから。
さよなら、柊司。
さよなら、昔の私。

