奥様のお仕事

祖父以外の人に料理を作るのは初めてだった。

本当に一時間入ってるんだと感心していると
パジャマ姿に タオルでふきあげた髪の毛が
くしゃくしゃで さっきまでの キメていた浩一郎が
全然違う人になって出てきた。


「あ~気持ちよかった~」

私は冷蔵庫から 缶ビールと急いでグラスを持って行った。


「ありがとう
あ でも マリンと一緒に飲むから」


ソファーに座って 大きなあくびをした。


私は急いで ダイニングテーブルに食事を運ぶ。


「どれどれ」
浩一郎のオフな時ってすごく可愛いと思ってしまった。


「マリンの料理が美味いって黒木氏がほめてたから
俺も是非食べてみたいって思ってた」


「じいちゃんが?」


「俺と会う時はいつも 自慢してたよ」


「私を褒めてくれればよかったのに~」


「恥ずかしかったんでしょ シャイな人だったから」


「そう 自慢してくれてたんだ。
私なんて迷惑かけっぱなしだったのに・・・・
親には捨てられたけど じいちゃんには大切にしてもらった
だからちゃんと言葉にはできなかったけど
家のことしっかりしてお返ししてたんだけど
よかった 美味しいっていってくれて」


祖父の言葉を聞けて嬉しかった。