奥様のお仕事

「氏は素晴らしい才能を持った人だった。
人柄にも惹かれてずいぶんアドバイスももらったんだ」


そう 祖父は素晴らしい人だった
私には ただの じいちゃんだったけど

学校で芸術を教える時や 島の人たちからも先生とか呼ばれたり
みんなから尊敬されていた人だった。


「いろんな事情があって マリンには
俺の奥さんを演じてもらわないといけないけど
島で一人残って過ごすよりも いいだろう?」


「はい・・・・
それはとても感謝してます。
ただどうしても 嘘をついたりするのは・・・・・」


「お互いに悪い話ではないと思う。
いつか ・・・・じゃなくなる日が来るかもしれない」


「え?」


「いや 何でもない。
俺はマリンを経済的 物理的に援助するから
その代り マリンには俺を助けてもらう仕事をしてもらうだけ」


「お仕事想像もつかなくて・・・・・
私でできるんでしょうか」


「背伸びもしなくていいし
そのままのマリンでいてくれていい
ただ表向きは 俺の妻っていうことだけ・・・・・」


「このお仕事が終わったら・・・・?」


「自由になりなさい。
マリンが思うままに生きるといい」


それまではお仕事でお金を稼いで・・・・ってことね。