奥様のお仕事

「あの人は 自分が私の初恋じゃないのが面白くなくて
私が浩一郎と実さんの話で盛り上がると
すぐ拗ねてね 本当に困ったものなのよ。
実さんが早くにチーコ あ あなたのおばあさまね 
チーコを亡くして男で一つで娘さんを育てて・・・・・・
その娘さんも失って 本当に気の毒だったわ」


「祖父は苦労したんです
母がいなくなって 今度は私を育ててくれました」


「覚えてないと思うけれど 私あなたに会ってるのよ」


「え!?」


「あなたが三歳・・・?くらいだったわ・・・・
浩一郎を連れて島へ足を伸ばしたの。
浩一郎の高校入学祝いにね・・・・それは夫には内緒だったんだけど
帰ってきてから浩一郎が 実さんに執着するようになったから
バレちゃって・・・・ヤキモチ焼だから大変だったの」


「浩一郎から聞いてるでしょう?」


「その話は初めて聞きました。」
シナリオには
そんな小さいころに出会ってたのは書いてなかったから

「もうね 一泊したんだけど
あなた 浩一郎にベッタリだったし 弟より妹がよかったって
言ってた浩一郎もすっかりお兄ちゃん気取りで
お風呂も寝るのもずっと一緒でね
帰りは泣いて追って・・・・それに浩一郎も泣きじゃくって
なつかしいわ~あの頃からあなたと浩一郎は
純愛なのね・・・・素敵だわ。
私が叶わなかった実さんとの恋が
孫で実なんて 何だか興奮しちゃったわ」



私と浩一郎って・・・・・
そんなに昔に出会っていたんだ・・・・・。