奥様のお仕事

カバンからエプロンを出した。
逃げるが勝ちだ!!!

「あら お手伝いさんがいるからいいのよ」

じいさんと正反対のおっとりとした
おばあさんが 言った。


「浩一郎が家族のために 私が料理をすることを
とても喜ぶので お手伝いさせていただきます。
ここに座っていても 
おじいちゃんの血圧上げてしまうかもなので」


立ち上がってエプロンをつけて
部屋を出ようとすると


「すげーな~~さっきの啖呵
コウくんの嫁さんだって?」


騒がしい声が近づいてきた。



「あ~~シンだ~~うっざ~~~~っ」

美輝も立ち上がって私より先に部屋を出ようとした。



「待ちなさい 美輝」


「だってまた 今度はシンのお小言でしょ
終わってから座るよ 勘弁して」


「おまえもちゃんと座って話を聞きなさい」
父親に制された。



「美輝もマリンさんとお手伝いする~~」


スリッパをはいてると


「おお コウくんのお嫁ちゃん
こんな家にようこそ~~」

顔を上げて 思わず声をあげた。


「あ!!」


「あ!!マジ?あの時の!!!」


美容室でナンパしてきた 軽薄そうな男が立っていた。