奥様のお仕事

「すみません お客様」

スタッフが頭を下げた。
私は 軽く頷いて また雑誌に目を落とす。


ナンパだったのね
よかった 妻の証のおかげで・・・・・・・


ナンパ男の携帯が鳴った。

「遅いよ もう準備できてるし・・・・・」

ぶっきらぼうに言うと電話を切った。


「まったく 俺 時間にルーズな奴大嫌い」


でかいため息をついた。



私はあんたみたいに 軽いのは大嫌いよ。
心の中で呟いた。


「お客様大変お待たせしました
本日担当させていただく 榊原です どうぞこちらへ」


上品そうな女性が迎えにきた。



「バイバ~~イ 若妻さ~~ん」


歩き出した私の背中に 男が声をかけた。



「何なの失礼なヤツ!!!」

思わず声が出てしまった。


「すみません。ウチのお客様なんですけど・・・・・
ちょっとワガママおぼっちゃまなんですよね」


「おぼっちゃまっていい年して」


私とそんなに年も変わらない
ただ 私が見てもイケメンなのはよくわかったけど


少しおじさんでも
浩一郎の方が 千倍かっこいいもんね!!!