奥様のお仕事

「少し混んでいるのでお待ちいただけますか?」

美由紀さんの担当者はけっこう人気があるって言ってたから
多少の時間は想定内だった。

雑誌を読みながら 
今のファッションを勉強するが 自分の好みではない。


「ハーフ?」
隣から声がして 顔を上げると 整った顔の男性が私を見ている。
その質問には答えたくないから無視してると

「シカト?」と言われる。


「自分 ハーフ?日本語わかんないのか?」
また聞いてきた。


「何か問題でも?」


「あ 日本語イケるんじゃん」


あ~~やだやだ
こういうヤツがいるから 本当に気が重い。


「めっちゃカワイイね」


変や奴には 関わらない。
無視して 雑誌を凝視する。


早く 呼んでくれないかな・・・・・・
さすがにいたたまれない。


「え~~~マジ?マジ人妻!?」


そうだった 私には 左薬指に妻の証があった。


「デキ婚?にしては高そうなリングだね
玉の輿?」


「ちょっと失礼じゃないですか?」

頭に来て立ち上がった。


「しーくん!!お客様に声かけるのやめてよ」

カウンターに戻ってきたスタッフが 私の前に走り寄ってきた。