奥様のお仕事

「雪 雪 雪!!!」


「ああ 昨日の帰りから降ってたよ」


「早く バルコニー一緒に出て」


「え?やだよ 寒いだろ」


「お願い だって 一人じゃ怖いんだもん
早く触らないと 止んじゃうよ」


「これから 吐き気するくらい見れるよ」


「ダメダメ 私にとっては生まれて初めてだもん」


もう興奮しまくりの私は 浩一郎の背中をグイグイ押して
バルコニーの入り口に押しまくった。


「わかったわかった 寒いからな
覚悟しろよ」


「うんうん」


雪はさっきより勢いを増して 外は真っ白になっていた。
もうそんなことより

この美しい風景の中で 雪を手にしたかった。


浩一郎は深呼吸をした。


バルコニーの柵に手を引かれて近づく。
危ない橋を渡らないと 雪を手にすることができない。


「浩一郎ね ちゃんと掴んでてね」



「掴んでるって」
笑い声


「離さないで 絶対だよ」


「下見たら怖くなるからな
用事があるのは 上だろ?」


「そうだけど 絶対離さないでね」


浩一郎がしっかり私の腰に手をまわしてくれた。



「あ~~~つめた~~~い!!!」

手のひらで溶ける雪・・・・これが 雪だ・・・・・・