脱出って…ふふ。 思わず、笑いがこみあげてくる。 なんか、早野君らしいや。 早野君は、いつも明るくて笑顔で、友達に囲まれてて… 友達が少ない私とは、大違い。 早野君みたいに、私もなりたいよ… だから早野君は、私の好きな相手でもあるし、憧れの人でもある。 …だからかな。 いつもキラキラしてみえる。 漫画みたいって思うかもしれないけど、 ほんとにそうなんだよ。 「よし、行くぞ!」 周りの人に聞こえない位の声でそう叫び、私は家へと向かったーー。