「私ね、小さい頃からずっと病弱で。 学校なんかもあまり行けなかったから、友達もいなかったの。 でも、家が隣同士だった真人は特別だった。 真人は学校から帰ってくるとすぐ家に来てくれて、いろんな話ししてくれたり、一緒に遊んでくれたり。 真人だけが、私の気の許せる人だった。 それで、気づいたら…真人の事を好きになってた。」 柚野さんは、何か懐かしい思い出を思い出すかのように、廊下の窓の方を見つめながら話す。