今となっては、言えたのが不思議なくらいだけど。 チャンチャンチャララ~♪ 電話か? ズボンのポケットから携帯を出し、通話ボタンを押す。 『もしもし真人~?元気?』 『ああ、玲音か。元気・・・だけど。急にどした?』 『いや、振られて泣いてたらどうしようかと思って』 そう言って、玲音は電話越しに笑った。 ってことは、昨日言った通り慰めてくれようとしてたってことか? 『玲音・・・いろいろさんきゅ。玲音いなかったら俺琴葉に言えなかったわ。』 なんだか今日は、素直に思ってることを言える。