私が未月君と離れなければならないのを知ったのは…

春…桜が満開の頃だった…

未月君を本気で好きになった頃だった

私は学校から家に帰って来る所だった。
見知らぬ黒くて大きい車がそこには止まっていた

『なんだろう?お客さんかな?』

私は玄関に入った
男の人の靴が3足…

『お母さん?ただい…』

「嫌!嫌です!あの娘はっっ!!!!」

お母さんの泣き叫ぶ声が部屋から聞こえてきた。
私は走ってその部屋へ駆け込んだ

『お母さん!?どうしたの!?』

「…っ!?来ちゃダメ!!!!」

お母さんは私を守るようにスーツ姿の人達から私を庇うように立った

「恋羽 詩さんですね?」

スーツ姿の1人が写真を取り出して私と見比べた。

「単刀直入に言います。私達と共に立花財閥へ来て下さい」

『立花…財閥…』

立花財閥とは、医療機関を持っている大財閥だった…

『理由を教えて下さい…』

「それは…私から話すわ…」

母は泣きながら話した

「私は昔ね、立花財閥で働いていたのよ、そして、社長と奥さんの間に双子が生まれた。元気な女の子だったわ…」

「だけど、立花財閥には男の子が必要だった、でも生まれて来たのは女の子2人…」

「男の子が必要なのに 、女の子は2人も要らないと、当時は言われたの…、女の子の片方を殺そうと、当時の社長は言ったの…」

『ころ…す…』

「でもね、私はそれが嫌だったの、私が引き取ってあなたを育てますって言ったの、そしてあなたはここで育って来た…」

『う、ウソだっっ!!!!』

「そう思うのもムリはありません」