「衿香。


衿香がいまこの手紙を読んでいるってことは、

俺はもうここにはいないんだよね。


ごめんな。

こんな俺で。

こんな弱い俺で。

何よりも、衿香を守れなくってごめんな。


衿香、すっごい寂しがり屋だし、衿香にとって俺は唯一の心の支えだった。

でも、死にたいとかだけは思わないでほしい。


衿香には守らなきゃいけないものがあるから。

新しい命っていう守らなきゃいけないものができたんだから。


大丈夫。俺は心配しないで。いつまでも衿香の事も赤ちゃんも見守ってるし、

いつまでも愛してるから。待ってるから。


大丈夫。寂しくなったら空を見て。

この空はどこまでも繋がっているから。


                 遊真。」