「え、なんで?」 「なんでって」 ティーカップを置いて、あたしを見る神谷くん。 「…嫉妬、してるんじゃない?」 「嫉妬? まぁ確かに、一誠、神谷くんに嫉妬してるよねぇ、きっと。 だって神谷くん一誠の100倍爽やかだし紳士だし…一誠は顔はいいけど、爽やかさが大分足りないっていうか」 「そうじゃなくて」 神谷くんは苦笑いして、何か考えていたけど 「…ま、いっか」 そのまま何も言うことなく、再びティーカップを手に取った。 …? 何言いかけたんだろ?