「希咲〜」



昼休み。お弁当を食べ終わったあたしは、のんびり雑誌を捲っていた。



そんなあたしの隣では、のんちゃんがネイルに精を出している。




「希咲、湊くんと喧嘩でもしたの?」



「…は?」




思わず顔をあげると、フゥフゥと塗ったばかりのネイルに息を吹きかけているのんちゃん。




「だって最近湊くん、全然A組こないじゃん。前はウザいほど来てたのに」




「…まぁ」





あの謎の「覚悟しとけ!」宣言から、一誠はパッタリA組に来なくなった。




夜、家に来ることもなくなった。




…なお、理由は不明。