「つーか、ボケッとしてねぇで早く貸せよ。 チャイム鳴るだろーが」 とても人に物を借りるとは思えないこの態度! でも、時計を見れば確かに、もうすぐ予鈴が鳴ってしまう。 コイツのせいで、あたしまで先生に怒られるのだけは勘弁だ! 渋々英和辞書を差し出すと 「おー、サンキュー。じゃーな希咲」 軽~くそう言って、颯爽とA組から立ち去っていった。 はぁっ…疲れる!!