「いいなぁ〜!あたしにも分けてよ、20センチくらい!」



「いや貰いすぎだろ〜」




アハハと爽やかに笑う神谷くん。



白い歯が眩しいです…!!





「ていうか、いいから。
高倉さんはそのままで」



「え?」




キョトンとするあたしの頭に、ポンッと神谷くんの手がのっかった。




そして、柔らかく微笑む。






「高倉さんは、そのままが一番可愛い」




「え…え!?
ま、また神谷くんてば〜!」





そんなことを言いながら、どんどん顔に熱が集まってくのが分かる。





「あれ?高倉さん照れてる?」



「っ!!」





かと思えば急に顔を覗き込まれて





「っわ、わわわ〜!」





思わず仰け反ったあたしは、後ろにグラリとバランスを崩し





「…っ、やっぱ危なっかしいな、高倉さんは」


「か、神谷くん…ありがとう」




ガッターン!と勢いよく後ろに倒れたのは、椅子だけ。




神谷くんに咄嗟に身体を支えられ、あたしはなんとか倒れずに済んだ。




「まぁ、ごめんね。今のは俺も悪かった」



「う、ううん…」





腰にまわされた腕。



至近距離から繰り出される爽やかな笑顔。




…高倉希咲。

もういつ死んでもいいです。