「…でも、それでも希咲ちゃんは湊くんのこと、ただの幼なじみとしか思ってないんだよ…?」




資料の山の上でうな垂れる俺に、矢野が言う。





「…なのに…もう諦めなよ。

あたしなら、絶対。



湊くんにそんな辛い思いさせないよ」






そしてギュッ…と抱きついてくる矢野。





…って、






「…え!?」





何だこの状況!?と頭が追いつかない俺に






「あたしは湊くんが好き。


いい加減、気づいてよ…」