何分か休んで、なんとか復活した神谷くん。
それからも何個かアトラクションに乗ったり、クレープやチュロスなんかを食べたり。
アトラクションでは出来るだけ、蘭子ちゃんと一誠を隣にするように努めた。
「うわー!見てこれ!可愛くない?
店長に買ってこうかな?」
「は?わざわざ店長にお土産買ってくの?矢野」
「だって店長こういうの好きそうだしさぁ…」
途中見つけた売店で、お土産を見ながら仲良さそうに話してる2人。
…どんどん2人の距離が、近付いていくのが分かる。
「希咲ちゃん」
「……え…ふぐっ」
突然名前を呼ばれて振り向くと、口の中に何かを入れられた。
「どう?」
目の前には楊子片手に微笑む神谷くん。
口の中に広がるのは…
「んっ?何これおいしい!
チョコケーキ??」
「チョコ味のカステラだって。
珍しくない?」
試食のコーナーからもう一つ摘まんで口にいれる神谷くん。
「買ってこうかな〜」
「誰に?」
「んー、俺?」
「はは、自分に買っちゃうんだ?」
たくさんアトラクションに乗れて
おいしい物も食べれて
たくさん笑って
すごく楽しいはずなのに
…このモヤモヤする気持ちはなんだろう。



