「…断られちゃった」




一誠の後姿を見送りながら、悲しそうに笑う蘭子ちゃん。





「あ…き、気にしないでいいよ!
アイツ気まぐれだからさー、結構インドアなとこあるし」




「そうなんだ…もしよかったら、希咲ちゃんからもう一回誘ってもらえない?」



「え、あたし!?」



「うん、希咲ちゃんが誘ったら来てくれそうな気がするし、湊くん」




「い、いやでもー…」





ていうか蘭子ちゃんは、何でこんなに四人に拘るんだろう。



一誠と二人で出かけたいんじゃないのかな。今日だってお昼ご飯、二人で食べてたわけだし…






キーンコーンカーンコーン…






その時、昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴って、慌ただしく蘭子ちゃんが立ち上がった。




「やばっ、次移動だったんだ!
じゃぁ希咲ちゃん、お願いね!」




「あ、蘭子ちゃ…」





…いってしまった。






「俺らも行こうか」



「あ…うん、そうだね」






…なんか、気が重いなぁ。