「どうしたの突然? 一緒に帰るのなんてかなり久々じゃん」 「まー、珍しくバイト休みだし」 隣を並んで歩く一誠に聞くと、そんな返事が返ってきた。 そしてチラッとあたしを見下ろす。 「…できるだけ一緒にいたいしな」 「…!!!」 …今までにない、一誠のこんな言葉に あたしはただ戸惑うばかり。 …少し前まで、こんなこと、絶対言わなかったのに。 「…あ、そういえば」 その時、思い出したように一誠がポケットからメモ用紙を取り出した。 「これ頼まれた、矢野に」 「え」 蘭子ちゃん??