「湊くんのことまだ悩んでるの?」 「うーん……」 それもあるし…それ以外のこともあるような… 自分自身、よくわからない。 煮え切らない返事をしながらダラダラと帰る準備をしていると 「おい希咲!」 !? カバンに教科書を放り込む手を止めて顔をあげると、ドアのところに一誠が立っていた。 「わーお、噂をすれば」とのんちゃんがニヤリと笑う。 「か、帰んぞ!」