Oo優しい空の下でoO

Oo絆oO


教室につくと、席替えが始まった。

俺は、楓の隣だった。

「また蓮~」

俺はこの言葉が少し気になった。

「いやだった?」

「いや・・・別に蓮だから嫌じゃないよ!」

すこしホッとした。

ん?

なぜホッとしたんだ?

蓮は心の中でそう思った。

「どうかしたの?」

「いや・・・なんでもない」

俺はどうかしてしまったんだろうか。

そんなことを考えいた。

「じゃあ私、友達のところ行ってくるね」

「うん」

ここで楓とは別れた。

俺は顔をふせた。

「あーあ。蓮と遠いなー」

俺は顔をあげた。

「お、誠じゃん」

誠(伊崎 誠)とは親友だった。誠の席は一番はじにあった。

「確かに遠いな・・・」

「どうかしたのか?」

この質問には答えられない。自分でもわからないから。

「わからない」

「それはないだろ」

ホントにわからないのに信じてもらえなかった。

「いつでも相談にのるよ!」

誠とは深い“絆”がある。

この“絆”を大切にしたい。

いや、大切にするべきだ。

「うん。もしわかったら相談するよ」

「いつでも言えよ!」

「うん、ありがと」

だんだんわかってきた。でもこのときはまだ、深く考えなかった。