海の花は雪・2

「あ、ごめん、ボーッとしてたわ」

頭のモヤを払うように、首をふった。

「大丈夫?」

「うん、大丈夫。次は執務室だっけ?」

そう言って図書館の出口に行こうとすると、手をつかまれた。

「そっち、出口壊れているから…」

「あ〜そうだったっけ?あはは…」

いろいろボケまくっているのをごまかすため、大きな声で笑ってみた…ははは…あれ…?

深谷君の小さな手に引かれながら図書館を後にすると、宮殿の廊下へと出た。

少し頭がスッキリする…

「ハル…これから行く所なんだけど、もし気分が悪くなったら言ってね?」

「え?」

深谷君の真剣な瞳が、自分を見ている…

「ハルは邪気に敏感みたいだから…正直まだこの周辺は邪気が残ってる…長い間いると、まずいと思う…」

「え、そうなの?深谷君は大丈夫?」

「ハルほどじゃないから…」

「なら良かった〜じゃ、行こうか?探検の続き」

「…」

言葉にならない声で、深谷君がフクザツな表情をした。