海の花は雪・2

「おはよう…」

深谷君の準備はバッチリのようで、本を詰め込んだリックが横に置いてある。

オレはそのリックをつかむと、深谷君に言った。

「じゃ、行こっか?」

これから海底に行くと思うと、自然と笑みがこぼれる…

深谷君は立ち上がると、オレを見上げて言った。

「先生からの伝言…『深谷君の指示に従って下さいね〜』だって…」

「あはは、マジ?今日はよろしくね〜」

オレは了解の意味も込めて、深谷君の頭をなでた。

黒いストレートの髪は案外柔らかくて、ついつい、ワシャワシャしてしまう…

「…よろしく」

ちょっと深谷君は眉をしかめたけど、されるがままにされている…

そのフクザツな表情が面白くて笑うと、小さなため息をつかれてしまった。

それさえも楽しくて…オレは笑いながら、海底探検に向かった。