海の花は雪・2

トマトを入れ、そこに溶いた卵を入れてフタをすると、メンつゆを作り、お湯を沸かし始めた。

テーブルにハシを置きに行くと、山形さんがボンヤリと頬杖をついていた。

「で、どうします?」

ハシを並べるのに気づくと、山形さんが荷物を床に下ろし、台ふきんでテーブルをふいてくれた。

「う〜ん、すっごく行きたいんだけど…今すごく書きたい気分なんだよね〜」

「そうですか、じゃあ仕方ないですね〜明日の晩御飯のおかず、とって来ますよ」

お湯が沸いたようなので台所に戻ると、オムレツがいい感じになっていた。

仕上げにとろけるチーズをのせて、フタをすると火を止めた。

冷や麦は量るのが面倒なので一袋ぶち込み、ビックリ水を用意してゆで上がるのを待つ…

「相変わらず、手際いいよね〜」

山形さんが台所に顔を出すと言った。

「で、何がとれるの?」

「この前ちょっと見たら、ウニとかサザエっぽいのが、あったんですよね〜」