海の花は雪・2

「…では皆さん、大変お世話になりました〜!」

勢い良く頭を下げると、山形さんが笑顔でお礼を言いました。

最寄駅のターミナルに車を止めて皆さんが下りると、山形さんは駅を背にして全員の顔を見ました。

駅を利用する人はまばらで、時よりお若いお嬢さん方が、横を不思議そうに通り過ぎる程度です。

「…高田さん、たくさんご馳走になりました。またお邪魔するかもしれませんが、よろしくお願いします」

「はい、是非いらして下さいね」

「ありがとうございます」

山形さんが丁寧にお辞儀をする所を見ると、ちゃんとした方に見えますね〜

「…先生、お世話になりました。本当、色々ありがとうございます…本当、何から何まで教えて頂いて…あれ?涙が…」

「いえいえ〜お役に立てて光栄です…本が出来るのを楽しみにしていますよ〜?」

「ははははは…」

心なしか笑顔が引きつっているようですが、気のせいでしょう…ほほほ…

「ははは…ハル君、泊めてくれてありがとうね〜ご飯美味しかったよ〜え〜っと…」

山形さんはそこまで言うと、言葉につまりました。