海の花は雪・2

「ははは〜楽し〜♪」

この夏一番の笑顔のハルを抱えて、無事着地に成功した。

「はぁ…」

良かった、落ちなくて…

足が地面に着いたとたん、一気に気が抜けてしまった。

「おっと…お疲れ深谷君、大丈夫?」

自分の体を支えてくれたハルが、満面の笑みを浮かべた。

「何か懐かしかった〜またやってくれる?」

「…機会があったらね…じゃあ、行こうか」

ハルから離れると、崖の上に建つ花咲学園を見上げた。

フェンス越しに見える校舎は、月明かりに照らされ浮かび上がっている…

「どこ行くの?」

期待に満ちた声で、ハルが聞いてきた。

「…用務員室」

言いながら、自分はフェンスを登り始めた。

「え?用務員室?ってか、このフェンスもひとっ飛びしちゃえば?」

ハルも後からフェンスを登って来る…

「…魔力切れ…」

息を切らしながら答えると、フェンスを乗り越え校庭に飛び降りた。

「そっか〜でも、急いで用務員室に戻る必要はなかったんじゃない?」

ハルがもっともな突っ込みをすると、高い所から身軽に飛び降りた。