海の花は雪・2

重力を無視した動きは、なめらかで夢を見ているみたいだ。

魔法を目の当たりにして、思わず鳥肌が立つ…

初めてじゃないハズなのに、空を飛ぶ姿は何だか感動ものだ…

「…はい」

何でもないように深谷君は着地すると、山形さんの手に地球儀を渡した。

「あ、ありがとう…って、ちょっと深谷君、すごいじゃない!いつの間にマスターしてたの?」

「そうですよ、素晴らしい…感動しちゃいましたよ、私!」

高田さんが感動のあまり、涙を浮かべながら深谷君を見た。

「あ〜見事でしたね〜深谷君…もしかして密かに練習とかしていましたか〜?」

「…そんな事より、誰かに見られませんでしたか?」

「ええ、問題ありませんよ〜たぶんね〜」

「はぁ…」

深谷君はため息をつくと、その場にしゃがみ込んでしまった。

「大丈夫?!」

「あ、うん…ちょっと疲れただけ…」

「そっか〜良かった…これから高い所にある物は、深谷君に取ってもらおうかな〜」

「ふみ台の方が合理的だよ、ハル…」