海の花は雪・2

はははと、山形さんとそんなやり取りをしていると、しごく真面目な顔をした深谷君が、オレを見ると言った。

「…ハル、この間から気になってたんだけど…一つ聞いていい?」

「え?うん、何?」

その真剣な眼差しに、目をそらす事が出来ない…

「…たらしって何?」

そのセリフに山形さんと二人して、ポカーンとなる…

辞書を調べたがのってなく、親に聞くのも何だし…と、深谷君は語った。

「そっか〜のってなかったか〜うんうん…」

説明を始めたのは山形さんで、

「正確には『たらし込む』で、語源は…(異性などをだまして、意のままに云々…)」

と、国語教師のように語る山形さんを押しのけると、オレは気合いの入った笑顔で話をさえぎった。

「ははは、深谷君!そんなに重要な日本語じゃないから。ほら、そ〜ゆうのは自然に分かる方が、ニュアンスもつかみやすいしさ〜」

「分かった…とりあえず、ハルみたいな人の事を言うんだね…」

「え〜?違うって〜」

ははは…何でこ〜ゆう時は、大人ロイズが引っ込んでいるのかな〜…