海の花は雪・2

「そっかじゃないでしょ?二人とも!深谷君、ロイズだけが前世じゃないでしょ?大丈夫、君は天然のたらしだから!」

「…」

黙り込んでしまった深谷君の代わりに、山形さんが口を開いた。

「まぁ確かに…深谷君はその辺、天然みたいだけど…たらしね〜どっちかって言うと、それは君の方じゃない?」

「え〜?オレはいつだって本気ですよ〜?」

「うっひゃ〜たち悪いな〜」

山形さんがからかうように言うと、砂浜を走って上の道路に続く階段を上がって行ってしまった。

夏の終わりの海岸には、あまり人影もなく…

長く続く海岸線を遠く眺めながら、道路まで上がって行った。




階段を上がると、修子ちゃんの黒い車が止まっていた。

日焼けしたトランクを開けると、バーベキューセットと、ネットに入ったスイカ、それと木刀が転がっていた。

「…これって、修子ちゃんのかな?」

護身用…?

「いや〜あの人だったら、素手でいけるでしょう〜っていうか、口先三寸で殺せるみたいな〜」