「冗談ですよ〜冗談」

「…からかってますか？」

「とんでもな〜い、誤解ですよ…では、私の見解をお話しましょうか〜？」

「ぜひ…」

ドッと疲れた様子の深谷君が、呟きました。

「私もいろいろ考えてみたんですけどね〜？今回のこのシチュエーションの意味ですけどね〜」

「…そこ、左にお願いします」

「はいはい、左ですね〜で、今回の意味ですが、あくまでも私の想像ですけどね〜」

「あ、そこを右に…」

「右ですね〜で、今回が人類の全滅でないとするとですね〜思い当たるのは…」

「あ、着きました…というか、通り過ぎました」

深谷君が、ふり返りながら言いました。

「すみません〜では、もう一周…」

「いえ、そこで止めて下さい。落ち着かないので…」

深谷君が小さなため息をつくと、言いました。

「思ったより、近かったですね〜」

停車出来そうな路地を見つけると、車を止める事にしました。

私としては動きながらの方が、考えがまとまりやすいのですがね〜