「やっぱり秘密、かぁ」



もふもふと枕に顔を押し付けながら、溜め息混じりに出てきた言葉に先程の



出来事が浮かぶ。



「信じてくれてないのかな」



『その美麗ちゃんって子は信用してもいいのかな?』と、曖昧な表情をしな



がら私に問うた先輩。



はっきりと言い切ったつもりだけれど、きっと先輩は納得しきれていない。



だからといって酷い言葉をぶつけてきたりなんかは絶対にしないのだけれ



ど。



確信がある。



関わり初めて、まだまだ付き合いの浅い私にさえ、玲先輩の優しさがどれほ



どなのか知っている。



大切に、割れ物を扱うように、優しく優しく接してくれている。



包み込むような温かさと、引き込まれそうな大きな瞳で。



いつも守ってくれている。