「なんですか?」



今だって、心を預けきっている凛。



透明な彼女に言えるのは、



「何かあったら、すぐ言えよ」



いつだって着飾った言葉だけ。



伝えても意味を成さないとわかっているのに、どうしても言いたくなる。



驚いたように開かれる瞳も、ほんのり染まる頬にも、必死に言葉を紡ごうと



するその唇にさえ、惹かれる心。



奪われる視線。