「ど、して…? なんで、先輩、が?」



聞きたいことを必死に組み立ててできた言葉。



不格好に揺れていたけれど、彼にはちゃんと届いたようで。



「どうしてって。言っただろ?お前は俺の妹だ、って」



「…そう、でしたね」



目の前には別人のような顔をした先輩が立っていて。



けれど、妙に納得している自分がいた。



妹、なんだ、と。



全てがすんなりと落ちてきた。



家族のいない私を、先輩が面倒みてくれるってこと。



きっと彼が言っているのはそういうこと。