「みんなが聞いたら、きっと羨ましがるんだろうなぁ。」



ポツリ、教室の片隅で独白を溢す。



あんな完璧な生徒会長なんだもの。



兄妹になれると聞けば大喜びして自慢げに話すのだろう。



はっきり言って、私にとっては迷惑以外の何物でもないけれど。



ていうか最近、独り言が多くなってきているような気がする…。



どうしよう、もしかして私ってものすごくシュールな人間…!?



自分の良からぬ一面を見つけ一人であたふたしていると、聞き慣れた声が



耳を通る。



「りーん」



その声だけでにこりと笑う綺麗な顔が頭に浮かぶ。



「んー?なあに?」



振り返り、その声のした方を見ると予想通りの人物がこちらに近づいてき



た。



「凛ー、またなんか考え事してたでしょー?」



「うん、今日のご飯何かなって思って」



もちろんご飯のことなどこれっぽっちも考えてはいない。



「もー、また食べることしか考えてないー!」



そんなことは無い、と思いつつ、えへへ、と笑い、相手の顔を見る。