だけど。



「だからね、何食べようかなーと思って。凜ちゃんは何が食べたい?」



先輩がどこか嬉しそうに言うから、それもありだな、なんて思ってしまう私



はとても単純だろう。



「えーと、食べたい、ものですか…」



うーん、と頭を捻らせて考えてみるものの、何せさっきまでケーキを食べて



いたからあまりいい案が浮かばない。



むしろもう何も口にしたくないくらいの勢いだ。



「無いようだったら、俺の好みでいい?」



結局何も言えないまま、先輩の意見を聞くことにした。



「はっ、はいっ」



普段あまり聞かない一人称のせいで、返事はたじたじになってしまったけれ



ど。