ひらひらひらひら。



目の前を、桜が舞う。



春の香りが一面に広がる。



そんな桜を真似するかのように、ふわりとスカートの裾が揺れた。



身を掠める心地よい風に、心を温めるような日の光に。



同調するかのように私の口角もゆったりと上がる。



今、この瞬間。



新しい物語の幕が上がろうとしている。



どんな結末が待っているかなんてわからない。



何事もなく過ぎ去るのか、それとも刺激的な毎日が待っているのか。



もしかしたらまだ、結末すら決まっていないのかもしれない。