詐欺師の恋

―代わりの人って誰だろう。



一抹の不安を感じながら、恐る恐る蛇のエンブレムの車に近づくと、左ハンドルのままらしく運転席がパカっと開く。



心臓が止まるかと思った。





「貴女が、櫻田花音さん?」





すらりとした出で立ちの、ガイジン!




目はグリーン。


髪の毛は真っ黒だけど、ショートカット。





何より…




女。



それも美人の。




な、なんなの。中堀さん。



私を徹底的に陥れる気なの?



なんで、こんな美人が迎えに来るのよー!!!





「あれ、違う?」





困惑気味に落とされた言葉にはっと我に返る。





「ち、違くないです!あってます!初めまして、櫻田花音です!この度はご迷惑お掛けします!」




まくし立てるようにそう言うと、私は頭をがばっと下げた。