詐欺師の恋




「お、来たな!」


カウンターに着けば崇が両側に女をはべらせて、ご満悦だった。



「燈真!早く酒!」


「はいはい。」



燈真はやれやれと言う様に、カウンターの中に入る。



「ほら、お前も来いよ!」



崇は上機嫌で空生を呼ぶ。



「あら。超イケメン!名前何て言うの?」


「ほんとだぁ!かっこいぃ!」



きゃーきゃーと黄色い声を上げる女から、かなり距離を取って、一番端のスツールに空生は腰を下ろす。



「燈真、ソルティドッグ頂戴」



完全に無視する空生に、女達はあれ、と顔を見合わせた。




「あー…えっと、ね。アイツ、駄目だよ。名前教えたがらないから。」



崇がえへら、と苦笑いしながら、伝えるも。




「えー、なんか、そういうの逆に言わせたくなっちゃうなぁ~。」



高いヒールを鳴らして席を立つと、女の一人が空生の隣に腰掛ける。