「!?」
「…マジかよ。ホントにしぶといな。」
燈真が、確実に命を狙ったのだと分かった瞬間。
憤りなんてもんじゃなく。
それ以上の感情が噴き出す。
「うっ!」
渾身の力を籠めて、燈真の体ごと蹴り飛ばすと、後ろに積み上げてあった炭酸水のストックにぶつかってさらに瓶が散らばった。
炭酸の泡が小さな爆発を起こし、ドクドクとタイルに染みこんでいく。
「あいつに何かあったら、許さない…」
倒れこんだままの体勢の燈真の胸倉を掴み、持ち上げて睨みつけると。
「…無駄だね。お前は…どうしたってそのまんまだよ。どんなに足掻いたって、普通の人間じゃないんだから」
切れた唇を舐め、燈真が搾り出すように囁く。
「愛される価値のない、人間なんだよ。愛し方も知らない癖に、どうやってあの女を守るんだよ?」
既に傷だらけな燈真は、痛みなど感じないかのように、また笑った。
「生まれてこなきゃ、良かった人間なのに。」
悪意のある、言葉は、俺の中で、いつも真実だった。
光だと信じてたものが、実は闇だったと知ったのは、もう、かなり前。
でも、引き返せない程、後のこと。


