詐欺師の恋

つまり、藤代くんも、飯山や宏章とグルだったということになる。



さっきの飯山から聞いたなぞなぞの答えがもしも、藤代くんを指すのだとしたら。




「何が、目的だったの?」




答えようとしない藤代くんに、私は言葉を重ねていく。



目頭が熱くなったからといって、悲しい、わけじゃない。



好きになってもらえて、嬉しい、とか浮かれてたつもりもない。



ただ、真っ直ぐな藤代くんの気持ちに、嘘はないと思っていた。



だから、私も真剣に考えて、利用するような真似はしたくないと心に決めていた。




なのに。





「…私が、遊んでる女だって、後ろ指さされるのが…見てて楽しかったの?」




「それはっ、違う…」



「じゃ、なんで?」




反射的に返された否定の言葉に、私の口調は必然的に荒くなった。

だって、『それは』と言ったという事は、それ以外を認めたということだから。




道を行き交う人々が、ちらちらと振り返ったかもしれないけど、気にする余裕は残されてない。




「藤代くんは、なんで私に近づいたの?なんで噂を広めたの?」




散々色んな男に振り回されてきた。


所詮自分にはそんな価値しかないのだ、と思い知らされてきた。



利用されるだけ、される。



終わったら、さよなら。



それが、今までの私の生き方だった。