「いい……いやいや、ちょ、ちょっと待って。6月までに連れて行けば良いって話だったよね??」
声を引っ繰り返しながらなんとか確認するけれど。
《まぁ、半年って事になってたけどね、あんた今月26になるじゃない。どうせ一緒に過ごす相手も居ないんでしょ???その時におばあちゃんの所行ってきたら?良い相手紹介してくれるかもしれないわよ!》
世界最強の母の耳には入っていないらしく、自分のマシンガントークを繰り広げている。
「そ、そんなの、わかんないでしょ…期間短くするの、やめてよ」
しどろもどろになりながら、なんとか反対の意を伝えても。
《じゃー、とにかく用はそれだけだから!できるだけ早くしなさいねっ!じゃないとおばあちゃんうるさいから!よろしくね!》
相変わらず、突然切れる通話。
「…どうしたらいいの…」
途方に暮れて一人言ちた瞬間、沸騰したお湯が、ケトルから吹き零れた。


