詐欺師の恋

-それから、ちょっとして。



ミサキの兄貴がまた俺を訪ねてきたけど。



軽くあしらっておいた。



俺にはどうにもできない問題だし。




何しろ、燈真が深く関わっている。



燈真は俺のスポンサーだし。


空生を裏切ることはできない。


完璧に兄貴は遅かったと思う。



叶うなら、この街にミサキが足を伸ばす前に、止められたら良かったんだけどね。



ま、無理な話だよね。




けど、ミサキが空生と関わったんなら、あとは早い。



完全に関係なくなるまでのタイムリミットは、いつも短い。



だから、帰ってきたら、ミサキをきっちりと慰めてやれば良いよ。




そんな風に思ってたよ。






そして。





寒さが一段と厳しくなる頃。



冷え込みがきつく、夜が一番濃くなる時間に。



空生がルナにやってきた。





「そろそろ、また行くね。」






別れを告げに。