詐欺師の恋


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水曜日。





「高校生?」




ルナのスタッフルームで、ソファに腰掛けながら足をローテーブルに投げ出す俺に、冷蔵庫からペリエを取り出した燈真が問いかけた。






「そ。しかも施設に住んでる。」




俺は頭の後ろで手を組みながら、昨日の調査結果を思い出していた。



あの金髪の男の名前は、中堀空生と言った。


年齢は18歳。


戸籍上は施設長の息子になっていたが、何故か施設で暮らしている。





「信じられないな。最低でも20は越えてると思ってた。」





燈真はソファの端に腰掛けて、騙されたぜと付け足す。





「…あれ、結構な有名人だぜ?ネットで検索すれば出てくると思う。本名はさすがに結びつけるの大変だったけど、知ってる奴がいれば直ぐわかる程度だし。」




「―どういうことだ?」





男の持っている過去というか、秘密というか、境遇というか。




それは、俺にとって軽い衝撃だった。




俺が調べる人物はワケありばかりだったけど。



なんとなく、この中堀という男は、穢れを知らないような。




高尚な感じを受けていたからだった。




だからか。




俺も燈真も、アオのことをすんなりと受け入れることができた。




そうだな、もしも。



人が人に惹かれる、ということが本当にあるとするなら。



俺達にとって、アオはそんな存在だった。