詐欺師の恋

燈真が人の良さそうな感じを全開にして何か話しかけているが、必要最低限のことしか答えていない。



多分、マティーニ、とか。


そんな感じ。



「どうしよう、話しかけたい。。でもぉ、、、駄目よねぇ。。。まだちょっと…うーん…」



隣では、トキコがもじもじしている。



もじもじとか、はっきりいって、ちょっと退く。




「いいじゃん、話しかけにいけば。」





俺は適当なアドバイスをし、全然酔えていない頭で、考える。



燈真が何を考えているのかを。



あれだけの容姿、そして、注目率の高さ。


ガードの固い所を見ると、馬鹿じゃなさそうだ。



利用しない手はない。



まず、手中に収める所から始めるか。






―面倒くせぇな。




薄っぺらい人付き合いなら得意中の得意だ。



けど、俺らの仲間に加えるつもりだとすれば、自分も心してかからないとならない。

その場しのぎではバレる。






―俺、あいつのこと、好きになれるかな。




隣でトキコが立ち上がったことにすら、気付かずに俺は頬杖を付きながら、隅に座る男を観察する。