詐欺師の恋



「空生のことは、、、もうどうでも良くなった?」



「そんなわけっないじゃないですか…」




なんとか搾り出すようにして答えるが、声が頼りなく掠れた。




「何が、、、、、あった?空生と。」




タカからの問いの答えは。



私自身も、知りたいのに。




「し、知らないです…わからないです…」




「んなわけないだろ。カノンちゃんとは上手くやってたろ。なんで、急に…」




「わかんないっていってるじゃないですか!!!」




タクシーの運転手に気を遣っていたけれど、元々ぼろぼろのメンタルだ。限界なんかすぐにやってきて、つい声を荒げてしまった。



だが、口をきゅっと結んで、固い表情でいるタカを見て、私ははっとする。




「す、すいません…ほ、ほんとに、わからないんです…急に連絡が取れなくなったから…」




「それで他の男に乗り換えたの?そんなもんだったの?空生に対するカノンちゃんの気持ちって。」




「っ!違います!あ、あれは、、さっきのは…」



容赦ないタカの追求に耐え切れず、握り締めた拳に視線を落とす。



不可抗力で片付けてしまえば、そうなのかもしれない。



けれど、藤代くんの気持ちを知っていて、のこのこと付いていった自分が、果たして完全に潔白なのか、判断できなかった。