詐欺師の恋

「じゃ、ちゃんと説明して。今日叔父さんっていうののファンが家まで追っかけてきたけど?」



「・・・・」



尋問のような俺の問いかけに、美咲は黙って俯いた。




「しかもその叔父、茶髪で20代位でかなり格好良いらしいんだけど。どういうこと?政弘叔父さんそんなに変化しちゃったわけ?」




美咲の顔に、苦虫を噛み潰したような表情がみるみる広がる。




「…あいつ、だよな?」



「…ちが…ちょ、ちょっと、、仕事の手伝い、してるだけ…」



絞りだすような声に俺は耳を欹(そばだ)てた。




「…手伝いって?…仕事ってDJじゃないの?」




「・・・・・」




「なぁ、美咲。お前やばいこととか、首つっこんでねーだろうなぁ?」



「し、してない。」




それから美咲は、それ以上何を訊いても頑なに答えようとはしなかった。


クラブに行った時から、ただでさえ、美咲は俺を避けていたから、今回の件で余計に距離が生まれてしまった。このままではいけない。


俺は自分で調べる必要があることを悟った。


思っているよりずっと、物事は複雑な位置にまで及んでいるようで。


見えない何かに、一瞬、気圧されそうになった。